シィナのファブリオ 




シィナのファブリオ
 It is no use crying over spilt milk.という話
 大きすぎても困るモノの話
 孤独な夜に猫と戯れる話
 神父とニンフとうふふふの話
 男が立たぬセバスチャンの話
 女の戦い・シィナ流の話(前編)
 女の戦い・シィナ流の話(後編)
 そして、変わっても変わらない話

少年よ…を抱け!
Boys,be dangerous!
あとがき



がぁさん先生の初単行本であり、現在もHPで登場するシィナさんのシリーズが収録されているのがこの単行本。
魔術師ギルドを出て独り立ちしたのはいいが何故か「その手の依頼」ばかりが舞い込んで頭をかかえる日々が続くシィナさんと放浪の吟遊詩人で
好色一代男のセバスチャンというがぁさん先生史上No.1の名コンビが織り成す「シィナのファブリオ」と、
お互いに歳の差を気にして、無理して大人ぶろうとしては自分の子供な面に悔しさを感じる努くんと彼が子供なために無理して大人ぶってしまうみ
どりさんのお話「少年よ…を抱け!」「Boys,be dangerous!」が収録されています。

お仕事が増えるのはいいが、内容は今でいう繁華街の薬局みたいな状態になっているシィナさんは18禁マンガの主人公だというのに全然その方
向に進まない、どちらかというと、お仕事の依頼者の方がどんどんそちらの方のお話を進めていくために乙女のシィナさんはお話の間中振り回され
っぱなし。
その様がおもしろいコメディ作品なんですが、個人的に好きなのが「神父とニンフとうふふふの話」です。教会の宣教師である堅物のピエール神父
が実は自分の娘だった大量発生したニンフたちに見せるやさしさにホロリとさせられるいいお話です。

このお話、完結しておりますがどうもセバスチャンの方はおとなしくしていないようでよく他のお話にゲスト出演しています。もしかしたらシィナさんと
一緒に他のお話の中で冒険の旅に出るなんてことも今後あるかもしれませんね。楽しみ楽しみ。

文:かぐさん