だいらんど 




第1話 おしまい
第2話 たいへんだあたいへんだあ♪
第3話 はじめのい〜っぽ!
第4話 いっかいやすみ
第5話 ダイッキライなもの
第6話 ふりだしにもどる
第7話 カラスがなくから…
第8話 スキなどうぶつな〜に?
第9話 たのしいどうぶつえん
第10話 おかえりなさい
第11話 あがり
第12話 オウチホドイイトコロハナイ
第13話 コドモの気持ち
第14話 オトナの選択
あとがき
おまけ



36歳にもなってうだつのあがらないヤクザの正雄は、最後のチャンスとして対抗勢力の要人殺害を命じられますが見事大失敗。追手から逃げるう
ちに気がつくと見知らぬ世界「だいらんど」に紛れ込んでいた。
彼はこのわけのわからない童話世界から二度と抜け出すことができないという事実を認められず、この世界から抜け出すための旅に出る、というお
話。

大人への童話を目指したというこのお話、最初はだいらんどのほんわかとした世界観にごまかされてしまいますが(私も連載開始時点では「一
体、何が起きたんです?がぁさん先生!」って感じだったんです)
お話が進み、正雄と共に読者がだいらんどの世界を一つ一つ先に進むにつれ、その世界の存在理由が明確になっていき、ほのぼのさに隠されて
いる真実が私たちを恐怖させます。
子供であるが故に正雄たちの感情が理解できないジャックと大人であるが故にジャックの世界を認めるわけにはいかない正雄の対立が悲しく心に
迫ってきます。

また、このお話で一番人気があるのが狂言回しを演じるルーシー。彼女のお話を読んでみたいと思っている方はかなり多いようです。でも、考えよ
うによっては「だいらんど」の倍以上の長さになってしまうのかもしれませんね。

このお話の場合、詳しい内容を書き込むとネタばれになって楽しみが半減してしまうので控えますが、個人的には第14話の最後、SPになっていた
正雄の努力がどれほどのものだったんだろう、とヘンなところに感心してしまった覚えがあります。

文:かぐさん